一個人が、自らの研究を1冊の本にまとめた。
物理的に出版する代わりに、ウェブページという形式で全世界に公開する。
検索エンジンにより、その「本」が必要としている人の目に届く。
これは、ウェブがある世の中の「当たり前」だと思ってきた。
一個人に対し発表の場が与えられる。出版元や著者の権威ではなくコンテンツの質で評価される。
かつて同人誌即売会でしかできなかったことが家でもできる。良い世の中になったと思っていた。
しかし知らぬ間に、ウェブは「一見さんお断り」の厳しい世界になっていた。
本サイトの公開を通じて、そう強く感じた。
ゼロからスタートした個人は、文を積み重ねても0+1+1+……にならない。0×1×1×……の無間地獄である。
今もまだ、根本的な解決策は分からない。一旦浮上した舟は再び沈みつつある。
しかし、1年近く足掻いて得た知見なら多少ある。本記事ではこれを紹介していきたい。俗っぽくいえば「素人の弱小サイトのSEO(検索エンジン最適化)」である。
自分自身が成功していないのに他人様にアドバイスというのも変な話だ。しかしサイトの性質によっては、ご紹介する方法で、最悪の状況を脱することができると思う。
本文の構成
本文は3部構成である。
第1部:起こったこと
まず第1部では、前提条件として「書き手である私のスタンス」を述べる。その後、このウェブサイトを開設してから今までに何があったかを述べる。
先に言っておくと、10万字以上を公開してもなお、Googleには全く相手にされない日々が続いた。
第2部:対策
次に第2部では、どうにかしてこのウェブサイトをGoogle検索の対象にしてもらうための苦闘と、それを通じて得られた知見を公開する。
現状(2024年8月上旬)、1日平均2件程度の検索流入がある。これでもかなり改善されたのである。0件から2件にするために何が効果的だったか、素人なりに検討した。
第3部:老人の主張
最後に第3部では、自称「インターネット老人会員」として、昨今のウェブについて主張する。特に「個人が情報を発信し、それが必要な人に届くこと」について、思うところを述べている。
私自身、インターネットに浸かり、自らも情報を発信するようになってからもう30年になる。多少の昔話を交えつつ、「発表の場」としてのウェブがどうあるべきかを自分なりに考えた。
偉そうに書いたが、要は独り言ないし愚痴である。あなたがもし今、自分のウェブページのアクセス数について悩んでいるなら、正直言って第3部は読む価値はない。そんな暇があったら、さっさと自分のページをリライトした方が良い。