【自宅の価格査定】初めて不動産屋が家に来た日

若干話は前後するが、一括査定の依頼から数日後、初めて不動産屋が家に来た日のことを書く。
一括査定をポチった話は別記事にある。

中に入れなくても現地を見たい不動産屋の心理とは?

「不動産屋が来た」といっても、家の中には入らず、外から見て回るだけという条件付きだ。
家の中が汚くて、入れないのである。

査定を依頼したのが8月の上旬。8月中に何とか部屋を片付けた上で、9月に入ったら家の中を見てもらう。その上で詳細な査定をお願いするという心づもりだった。
つまり「どうせ来ても中を見られないから、来るのは9月まで待って」と、査定を依頼した段階で言ってあった。

しかし、それでも「現地を見てから簡易査定したい」という会社が数社あった。断る理由もないので来てもらったわけだ。
もちろん「現地を実際に見て、より正確な査定を」という気持ちもあるだろう。しかし、「とにかく会って顔を覚えてもらおう、当社を印象づけよう」といった営業的な意味合いが大きいと思われる。

ということで、以下では「家の中に入らない査定」について紹介する。
不動産屋が家の中に入ってきた日のことは、別の記事を読んでほしい。

マナーには感心したが……

我が家は最寄り駅から歩けば20分近くかかる辺鄙な場所である。当然社用車で来ると思ったのだが、どの会社の担当者も、判で押したように歩いてやってきた。どこかのコインパーキングに車を停めてきているのだと思われる。
路上駐車に対するコンプライアンス意識というのもあるだろうし、近隣の住民に知られないようにという配慮もあるのだろう。そこは素直に感心した。

最初に来たのは、査定依頼の数分後に電話をかけてきた大手の某社。20分ほどで家の周りをぐるりと見て、いろいろ前向きなコメントをして帰っていった。
しかし、その後郵送されてきた査定書を見ると、10社ほど査定を依頼した中で最安の査定額であった。
「詳細査定でまた変わってきます」とは言っていたが、家の中を見たところで、フローリングの凹みや壁の傷など悪い点が見えてくるだけである。

翌日だったかに別の会社の担当者もやってきたの。同じように家の中には入らず、二人で家の周りを歩いていた。すると、売り出し中の隣家の主と鉢合わせになり、営業担当者はえらく恐縮していた。私も正直気まずかったが、いずれ知れることである。

実は、不動産屋を家に呼ぶのって、意味ない?

見に来ても来なくても、査定額は変わらない

結局、簡易査定の段階でわざわざ見に来たのは2~3社だった。そして、見に来たからどうということもなかった。家の中に入らないのだから、現地に来ても追加で得られる情報は少ない。今時、Googleマップのストリートビューで大体の雰囲気は分かる。
強いて言うなら、現地を見に来た上で最低の査定額を叩き出した某社がいたので、我が家は地図上で見るより印象の悪い家だったのかもしれない。

そして今にして思うと、掃除を頑張って家の中に入ってもらったところで、査定額は大きく変わらないと考えられる。
家の中に入って得られる情報は主に建物に関するものだと思う。しかし、査定額に占める建物の割合は大きくない。部屋に入っても建物の構造までは分からない。壁に大穴があいているとか、よほどの事情がない限り、簡易査定で十分な精度の査定額を得られるのではないかと思う。

簡易査定で十分戦える

そもそも、中古住宅は「1点もの」であるから、査定額や相場に正解はない。
周囲の物件より明らかに高額で売り出したとしても、たまたま気に入って買ってくれる人がいれば、それが相場ということになってしまう。

この、家を売る話を物語だとすると若干ネタバレになるのだが、我が家の場合、実際に家の中を見た不動産屋は2社のみ。2社が同日に来て、その日のうちに1社に絞った。その1社にしても、家の中を見た結果、当初の簡易査定額を変えるということはなかった。
つまり外観のみによる査定(もっと言うと、外観すら見ない査定)で、売却活動は十分進めていけるということだ。

「家を売りたいが、部屋が汚いから査定を依頼できない」と思っている方。そこは気にせず査定を依頼していいと思う。
査定の段階で、不動産屋を家の中に入れる必要はない。最悪、不動産屋と契約し、購入希望者が部屋を見に来るまでに何とかすればよい。

不動産屋の「本命選び」の一助に

ということで、わざわざ不動産屋に現地まで来てもらったが、実態は挨拶回り。少なくとも売り主にとってはあまり得るものがなかった。

ただ、査定の後には当然、「どの不動産屋に依頼するか」という選定が待っている。
一般媒介契約であれば複数社を選べるから、1社に絞る必要はない。とはいえ、10社に査定を依頼して10社と媒介契約を結ぶ、というのは大変だろう。
不動産屋のセレクションという意味では、実際に会って話をすることは有効である。ついでに自宅に来て、外観だけでも見てもらうというのはアリかもしれない。

 

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